Zero State of Spacetime|空間の基底状態ゼロ場の定義
空間と時間についての仮説を立てる上で、「ゼロ場」を完全な基底状態(ground state of spacetime)として位置づけたい場合の定義の検討
✅ ゼロ場を完全な「時空の基底状態」として定義するための検討項目
◆ 1. エントロピーゼロ:情報理論的定義の導入
意味:
- ゼロ場は「情報が定義されていない状態」である
- 配置・構造・選択肢の自由度がない=エントロピーゼロ
定義式:
S(Z)=0
- 任意の位置 xにおける状態数
Ω(x)=1
- 時間・空間・粒子が現れると
Ω>1
- Omegaエントロピーが増加 → 時間が流れ始める
✅ 結果:時間=エントロピーの逸脱という定義
◆ 2. 因果構造ゼロ(Causal Disconnect):光円錐の未定義性
意味:
- ゼロ場では、因果関係(過去・未来)が存在しない
- 光速 c による光円錐構造が構築されていない
幾何構造的記述:
g(Z)μν⋅vμvν=0 ∀vμ
- g(Z)μν:ゼロ場の計量 → 退化(degenerate)、完全平坦、またはゼロテンソル
- 結果として、因果構造=時間構造は定義不可能
✅ 結果:因果性の発生=ゼロ場からの逸脱として時間生成が定義可能
◆ 3. ゲージ対称性の極限状態:全対称性保持
意味:
- ゼロ場では、ゲージ対称性(例:U(1), SU(2), SU(3))が「完全に未破れ」
- 対称性が破れることで物質的構造・相互作用場が発現
表現例:
Leff(Z)=Lgauge(対称性が最大の点)
- 質量はヒッグス機構による自発的対称性の破れ → ゼロ場では起きていない
✅ 結果:質量・場・相互作用はすべてゼロ場からの対称性の破れとして出現
◆ 4. 波動ゼロ(Zero Oscillation):周波数・エネルギー・位相の全欠如
意味:
- ゼロ場では、全ての波動的自由度が静止状態(無振動)
- フォック空間でいう真空状態 ∣0⟩近いが、それよりも情報的に「より無構造」
記述:
ω=0,kμ=0,ϕ(x)=const
- あらゆる波動方程式の解が定数 → 変化しない
- すべての「振動子的時間構造」の起点
✅ 結果:「振動が始まる」=「時間が始まる」
◆ 5. トポロジカル非区別性(Topological Undifferentiability)
意味:
- ゼロ場では、点と点の区別がない/位相的連結性も定義できない
- 時空トポロジーの次元すら未定義(dim=0, or undefined)
記述:
∀x,y∈Z, x∼y(全一致的位相)
- 距離・近傍・開集合などの概念が生じない
- → 空間の誕生そのものがトポロジーの発生と同時
✅ 結果:「空間が定義される」=「ゼロ場からのトポロジカル逸脱」
🔲 ゼロ場を基底状態とするための最終定義まとめ
\[{ {Z} = \left\{ \begin{aligned} &m = 0,\; p = 0,\; s = 0 &\text{(質量・ベクトル・スピンゼロ)} \\ &S = 0 &\text{(エントロピーゼロ)} \\ &g_{\mu\nu} = 0 \;\text{または degenerate} &\text{(因果構造未定義)} \\ &\omega = 0,\; \phi(x) = \text{const} &\text{(無振動・定相)} \\ &\text{完全対称性:ゲージ未破れ} & \\ &\text{点間のトポロジー未定義} & \end{aligned} \right\} }\]この定義によって、空間・時間・質量・エネルギー・情報・因果・対称性・トポロジーすべてが「ゼロ場からの逸脱」として一貫した理論体系になります。