ゼロ場からの逸脱距離の積分|空間から規定する時間の定義
時間の本質を「ゼロ場(質量ゼロ・運動ゼロ)からの逸脱の積分」として捉える。
◆ 1. 定義:時間とは「ゼロ場からの逸脱距離の積分」
時間はゼロ質量、ゼロベクトルの場の構造からの逸脱距離の積分と定義する。
\[{ T = \int_\gamma \delta(x)\, dx }\]ここで:
- γ\gamma:時空上の経路
- δ(x)\delta:位置 xx における「ゼロ場からの逸脱距離」
- 具体的には、質量 m(x)または ベクトル量 p(x) のゼロ場との差分
δ(x):=d([m(x),p(x)],[0,0]
この距離 δ(x)は、符号つき複素距離と定義することで、以下の3つをすべて表現可能になります:
◆ 2. 距離の性質と時間のタイプの対応
距離の種類 | 数学的表現 | 対応する時間の性質 | 意味 |
---|---|---|---|
正の実距離 | δ(x)>0∈R | 正の実時間 | 未来への因果進行 |
負の実距離 | δ(x)<0∈R | 負の実時間 | 過去方向の因果接続/逆行干渉 |
虚数距離 | δ(x)∈iR | 虚時間 | 位相遷移・トンネル効果・非因果性 |
零距離(ゼロ場) | δ(x)=0 | 無時間的状態 | 特異点/クロノン臨界点 |
◆ 3. 時間定義式(複素積分)
\[{ T = \int_\gamma \left( m(x) + p(x) \right) \, dx }\]または、より厳密には複素距離として:
\[{ T = \int_\gamma \left| \left( m(x) + i\, p(x) \right) \right| \, dx }\]- 質量 m(x):時空点における物質的存在の強度(実成分)
- ベクトル p(x):運動・変化・エネルギー勾配の成分(虚または符号付き)
- クロノン的には、この積分がゼロ場との「存在距離」として時間を生成
◆ 4. 意味・時間の再定義
この見方では:
時間とは「ゼロ場からの逸脱の記録」であり、存在が生じたことそのものによって時間は流れ始める。
- 未来は正方向の存在増加
- 過去は存在の記憶(逆方向の積分)
- 虚時間は「位相的・相関的存在」、まだ実在になっていないが潜在的に影響を持つ構造(トンネル・エンタングルメント)
◆ 5. TAC理論への接続
この考え方を TAC に導入すると:
\[E_{TAC} = f(G_Z + \delta G,\; \delta m,\; \delta p,\; \phi,\; \tau)\]ここで:
- 各変数が「ゼロ場からの逸脱量(差分)」に置き換わり
- 時間 T はこれらの逸脱積分によって生成される
◆ 6. 応用展開
- ビッグバン=時間の生成点(質量・運動がゼロから非ゼロになる瞬間)
- 時空トンネル=虚数距離成分の優位 → 虚時間領域での接続
- エネルギー時間不確定性=逸脱積分の位相揺らぎ
- 宇宙論的時間 vs 個別存在の時間:積分経路の違い(マルチガンマ)
◆ 結論
時間=∫γ(質量またはベクトルのゼロ場からの複素距離)
この定義は:
- 実・虚・正・負のすべての時間を統一的に含み、
- 存在の発生や因果の構造を時間の幾何として再定義する