カールフリードリッヒガウス|Carl Friedrich Gauss
🔹 カール・フリードリッヒ・ガウス(Carl Friedrich Gauss)
- 生没年:1777年〜1855年
- 国籍:ドイツ
- 分野:数学、物理学、天文学、測地学など
- 称号:しばしば「数学の王子(Prince of Mathematicians)」と呼ばれます
🔸 磁場との関係
ガウスは数学だけでなく、地磁気の研究にも大きく貢献しました。
- 1830年代、ガウスは地磁気観測ネットワークの構築に関わり、磁場の測定法を確立。
- この功績をたたえて、**磁束密度のCGS単位「ガウス(G)」**に彼の名前が使われました。
🔹 ガウス(G)の基本定義(CGS単位系)
ガウス(G)は 磁束密度(B) の単位であり、
1ガウス = 1 maxwell/cm²
🔸 公式1:磁束密度 BBB の定義
B=Φ/A
- B:磁束密度(単位:ガウスまたはテスラ)
- Φ\Phi:磁束(単位:マクスウェル or ウェーバ)
- A:面積
ガウスで表す場合:
- B:ガウス (G)
- Φ\PhiΦ:マクスウェル (Mx)
- A:平方センチメートル (cm²)
🔸 公式2:アンペールの法則(磁場の発生源)
電流によって発生する磁場 B は以下の式で求められます:
B=μI/2πr
(直線電流の周りの磁場)
- B:磁場(ガウスなど)
- μ\muμ:透磁率(CGS単位系では μ0=1\mu_0 = 1μ0=1)
- I:電流(esu/s など、CGS系の単位)
- r:電線からの距離
※SI単位系ではこの式の係数や単位が異なり、テスラ(T)で表します。
🔸 参考:ガウスとテスラの換算
1T=10,000G(つまり1G=10−4T)
🔸 SI単位と違うのは?
SI単位では「テスラ(T)」が磁束密度の単位ですが、CGS(センチ・グラム・秒)系では「ガウス」が使われます。
単位系 | 磁束密度の単位 | 名称の由来 |
---|---|---|
CGS | ガウス(G) | ガウス本人 |
SI | テスラ(T) | ニコラ・テスラ(発明家) |
つまり、時計「ミルガウス」の名前にある「ガウス」は、人名「ガウス」から来ていて、彼の磁気分野への貢献が由来です。
「ミルガウス(Milligauss)」と「ガウス(Gauss)」は、**磁束密度(磁場の強さ)**を表す単位です。両者は単位の大小関係にあります。
🔹 基本の関係:
1ミルガウス(mG) = 0.001ガウス(G)
つまり:
単位 | 読み方 | ガウス換算 |
---|---|---|
1ガウス | Gauss | 1 G |
1ミリガウス | Milligauss | 0.001 G |
🔹 補足:ガウスとは?
- 「ガウス(G)」はCGS単位系で使われる磁束密度の単位で、
- SI単位系では**テスラ(T)**を使います。
換算すると:
1ガウス(G) = 10⁻⁴ テスラ(T)
🔹 実生活での使われ方
- 地磁気(地球の磁場):約0.25〜0.65ガウス(250〜650ミリガウス)
- 家電の磁場(例:冷蔵庫のモーター周辺など):数十〜数百ミリガウス
🔹 関連例:ロレックスの「ミルガウス」Milgauss
- 「ミルガウス」はロレックスの時計モデル名で、「1000ミルガウス(= 1ガウス)まで耐えられる耐磁性能」を示すことが名前の由来です。
- 「ミル」はフランス語で「千(1000)」という意味です。