Normal Distribution|正規分布(ガウス分布)
定理:正規分布(ガウス分布, Normal Distribution)
歴史的重要性:
誤差論および統計学の基礎として最も重要な確率分布。物理現象、社会現象、生物現象など、自然界や社会で観測される多くのデータの分布が正規分布に従うことが知られている。カール・フリードリヒ・ガウスが測定誤差の解析を通じて導入したことから「ガウス分布」とも呼ばれ、統計解析、科学的測定、品質管理、金融工学など広い範囲で用いられている。
発表者:
カール・フリードリヒ・ガウス(Carl Friedrich Gauss)
生年月日:
1777年4月30日
出生地:
ブラウンシュヴァイク=リューネブルク公国(現在のドイツ)・ブラウンシュヴァイク(Braunschweig)
没年月日:
1855年2月23日(ドイツ・ゲッティンゲン)
主な論文:
『天体の運動に関する誤差の理論』(Theoria Motus Corporum Coelestium in Sectionibus Conicis Solem Ambientium)
発表年:
1809年
発表場所:
ドイツ・ゲッティンゲン
(ガウスは当時ゲッティンゲン大学で研究を行い、この大学を拠点として論文を発表した。)
受賞:
ガウスはノーベル賞創設以前に活躍した人物であり、ノーベル賞の受賞歴はないが、「数学の王子」(Princeps mathematicorum)として歴史上最も偉大な数学者の一人と称されている。
公式:
\[f(x) = \frac{1}{\sqrt{2 \pi \sigma^2}} \exp\left(-\frac{(x – \mu)^2}{2 \sigma^2}\right)\]公式の説明:
- f(x):確率密度関数(正規分布の値)
- x:確率変数
- μ\muμ:分布の平均(期待値)
- σ2\sigma:分布の分散(ばらつきの尺度)、σ\sigma は標準偏差
- 正規分布のグラフは「ベル型(釣鐘型)」と呼ばれ、平均値の周辺ほど頻繁に出現し、平均から離れるにつれて出現確率が指数関数的に低下する。中心極限定理によって、多くの独立な要因が重なる現象は自然に正規分布に従う傾向があり、自然界や社会で広く観察される理由となっている。
親交の深かった科学者:
- ヴィルヘルム・ヴェーバー(Wilhelm Weber、物理学者でありガウスの共同研究者)
- ピエール=シモン・ラプラス(Pierre-Simon Laplace、統計学と天文学における協力者)
- アレクサンダー・フォン・フンボルト(Alexander von Humboldt、科学的探検の同時代人)
- ソフィ・ジェルマン(Sophie Germain、数学上の問題を通じて交流した数学者)
- ベッセル(Friedrich Wilhelm Bessel、天文学と測地学での友人・協力者)